消費者金融の取り立てとは、ローンやキャッシングなどの返済が滞った場合に、消費者金融から行われるアプローチのことです。
実際に支払いが遅れてしまった場合は、どのような対応をしてくるのでしょうか？
本当に自宅や勤務先にコワモテの回収員が押しかけるのでしょうか？
昨今の取り立ての実情を、以下に解説します。
●大手は紳士的・準大手も丁寧な対応
何の連絡も入れずに返済予定日を過ぎると、翌日または数日以内にまず電話連絡が来るのが普通です。
大手の消費者金融の場合、この際の対応は紳士的で「お支払い予定日が過ぎてますが今月はいかがでしょうか？」といったマニュアル対応となり、準大手の消費者金融でも同じような対応をしています。
業者によっては電話連絡よりも先に、隠蔽ハガキ（はがして開けるタイプ）などで請求書が届くこともあります。
電話にしてもハガキにしても、消費者金融の社名などは一切名乗りません。
借り入れている人の名誉を守るため、自宅や会社などには個人名で連絡をしてきてくれるのです。
ここで入金の約束をすると、その約束日まで連絡は来ません。
約束を破ったら「お約束いただいたのにどうなさいました？」といった連絡がきます。
また、２回以上約束を破った場合「お支払いするお気持ちがないんでしょうかね？」と人間らしい対応になってきます。
●中堅は電話攻勢・小規模はややアクティブ
支払いの遅れには最も敏感な中堅の消費者金融では、あなたと連絡がつくまで１日に２〜３度は電話をしてきます。
小規模の消費者金融では、他社借り入れ件数が多い中で融資をしているので、取り立てをしっかりしないと、自分たちの経営にすぐ影響が出ます。
そのため、わざわざ勤務先に電話をかけてくることもありますし、自宅に電報を送ってくることもあります。
中堅や小規模の場合には、大手や準大手の消費者金融よりも「情熱的」な話し方をしてくる社員が多いようです。
約束を破るとお説教つきの督促電話になり、「次にご入金いただけない場合は一括でご請求することになるかもしれません。」と、厳しい雰囲気になったります。
●連絡がつかないケースは
消費者金融すべてに共通してることは、「連絡がつかない客は要注意」と考えている点です。
電話に出ない、伝言をしてるのに連絡をしてこない、という場合です。
これは当然と言えるでしょう。
もしあなたが友人にお金を貸して「約束の日になってもお金も返してくれない」「電話をしても出ない」となれば、どう思うかを想像してみてください。
すぐに連絡がつかなければ、連絡がつくまで何度でも、自宅や勤務先に電話がかかってきます。
小規模の消費者金融は、取り立てに踏み切るスピードが大手に比べて速いと言えるでしょう。
ただし以下のような行為は、貸金業規正法で禁じられています。
◆正当な理由なく21時〜8時の間に取り立てする
◆大人数で押しかける
◆張り紙をする
◆勤務先への訪問
◆暴力的な態度、罵声や暴言
◆家族や第三者への取立て
◆弁護士介入後への取立て
◆他の金融業者に貸入れさせて返済を要求
通常はあまり乱暴なことはしないので、それほど不安に思わなくても大丈夫です。
しかし、これらの法律を楯に取るような発言をするとか、あなたの態度が悪いとか、何度も約束を破ったりすることは、基本的に自分を不利な立場に追い込みます。
回収の担当者を、より粘り強くさせてしまいます。
外資系の消費者金融や小規模の消費者金融では、裁判所を使って強制執行をかけてくる場合もあり本気度をみせてくるケースもあります。
あなたが夜逃げをしたり、行方不明の場合には実家への連絡を行います。
最初は友人を装ってかけますが、序々に消費者金融であることを告げていきます。
本人以外への請求は法律で禁じられているので、直接的に支払ってくださいとは言いません。
しかし、それとなしに支払いをしてもらえるよう、粘り強くコミュニケーションをとっていくのです。
延滞から３ヶ月経過したころ、多くの消費者金融ではあなたの管理を管轄する支店から本部の管理部、つまり取り立て専門の部隊に移します。
この回収専門部隊では、定期的にあなたの住民票や戸籍を徴収します。
あなたの行方を追い続け、時効にならないよう裁判を起こします。
それぞれの回収員にはノルマがあるので、とても粘り強くあなたを追うことになります。
逃げることは考えない方が得策です。
