IMFとは、1946年に発足した国際金融機関のことで、正式名称は「国際通貨基金」と言います。
IMFは、加盟国の国際収支の不均衡を是正することを目的として、国際通貨体制の安定性を維持するために設立されました。
発足当時、固定為替相場制を採用している国が大半を占めていたため、各国に資金援助するなどの活動を行っていました。
IMFの活動資金は、加盟国がその国の経済力に応じて出資や融資を行いました。
ブレトン・ウッズ体制崩壊後、主要先進国が変動相場制に移行すると、IMFの役割も変化することとなりました。
現在IMFは、途上国での金融危機や貧困問題に対する支援活動を行っています。
また、長期間の開発を融資したり、旧共産主義諸国が市場経済へ体制を移行するための融資も行っています。
さらに1969年、IMF協定に基づき「SDR(特別引き出し権)」が創設されました。
SDRとは外貨請求権のことで、準備資産・外貨不足の国がドルや円など必要な外貨を調達するための請求権のことです。
SDRを持っていると、他のIMF加盟国が保有する外貨と一定割合で交換できます。
国際取引で外貨が不足した場合、このSDRを使用して支払いに必要な外貨を調達することができます。
逆に、他の国が外貨を調達したい場合、IMFの指示により自国が保有する外貨を提供する義務があります。
SDR制度は、「外貨不足のときの互助安全網」という役割があり、義務を伴った資産であると言えます。
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