BISとは「国際決済銀行」のことで、1930年に設立された世界の中央銀行間の政策協力を任務とする国際機関のことです。
BISの役割には、以下のようなものがあります。
◇各国の中央銀行からの預金受け入れなどの銀行業務
◇国際金融に関係した統計資料の公表
◇国際的な金融問題に対して主要加盟国が協議し、政策の協力を推進すること
BISはスイスのバーゼル銀行監督委員会の会合で、世界で活動している各国の大手銀行に対し、自己資本の充実を義務づけた規制を設けました。
これを「BIS規制」といいます。
BIS規制とは「自己資本比率規制」のことで、国際金融システムの安定化を図る目的で導入されました。
時代と共に、BIS規制は以下のような経過を辿っています。
●BIS規制
1988年7月、スイスのバーゼルにおいて「バーゼル銀行監督委員会」が開催され、国際的に活動する銀行の自己資本比率に、一定の基準を設けることが合意されました。
●BIS第2次規制
最初のBIS規制を、より充実させた第二の規制です。
銀行が保有している株式・債券などのマーケットリスクのある資産に対して、一定以上の自己資本を持つことが定められています。
これは「マーケットリスク規制」とも言われています。
●新BIS規制
過去のBIS規制と比較して、自己資本比率を算出する場合にリスク・ウェートをより細分化したものに修正することになりました。
自己資本比率=銀行の自己資本額÷総リスク資産額
総リスク資産額とは、信用リスクに応じて設定された資産カテゴリー別のかけ目(=リスク・ウェート)から算出される、リスク調整後の総資産のことです。
新BIS規制はさらに、システム上の事故や不正行為などによるオペレーション・リスクにも対応する規制となっています。
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