アメリカの金融市場には、世界の証券取引の中心的存在とも言うべき「ニューヨーク証券取引所」が存在します。
ニューヨーク証券取引所は、マンハッタン地区・ウォール街にある世界最大の証券取引所です。
ウォール街は金融機関が密集している金融街であり、規模は異なりますが日本で言うところの東京証券取引所がある「兜町」に該当します。
ニューヨーク証券取引所は1792年に設立されたアメリカで最も古い証券取引所であり、売買高・時価総額ともに世界一となっています。
ニューヨーク証券取引所での売買状況は、世界中の投資家が注目していることもあり、ここでの市場動向は全世界の証券取引所あるいは各国の経済にまで影響を及ぼします。
アメリカの主な株価指標として、「ダウ平均株価」があります。
ダウ平均株価とは、アメリカの通信社であるダウ・ジョーンズ社が発表する株価指標で、ニューヨーク証券取引所の上場銘柄30社を選択し、株式分割などの影響を調整しながら単純平均して算出したものです。
ダウ平均株価も世界で最も古い株価指標であり、日本の日経平均株価もこの算出方法に準じています。
「アメリカがくしゃみをすると、日本が風邪をひく」などと言われるように、ニューヨーク市場のダウ平均株価の動向により、東京証券取引所の日経平均株価は強い影響を受けることになります。
また、アメリカにはNASD(全米証券業協会)が運営する店頭株式市場があり、ここに導入されている株価オンライン自動通知システムを「NASDAC」と言います。
NASDACの正式名称は「店頭銘柄気配自動通報システム」ですが、このシステムを利用している店頭株式市場も通称「ナスダック」と呼ばれています。
ナスダックにはハイテク業界・インターネット業界など新興企業が5000銘柄以上取引されています。
ナスダック総合指数についても、投資家が注目することで有名です。
