各国の中央銀行が実施する金融政策は、物価の安定や経済成長の促進を目標として実施されています。
しかし、経済情勢は常に変化しているため物価と経済成長のバランスが崩れ、インフレーション・デフレーションなどが起こることがあります。
中央銀行は、これらの問題に対応していく必要があります。
●インフレーションとは
物価が継続的に上昇していくこと。インフレとも言う。
物の価値が上昇し、お金の価値が低下すること。
インフレの主な原因には、以下のようなものがあります。
◇コストプッシュ型
賃金や原材料費などの生産コストが上昇して物価高となること
◇ディマンドプル型
景気が過熱感を増し、消費量が増大することにより、生産が追いつかず供給が不足してしまうこと
インフレが進行すると・・・
物価上昇により、消費者の貯蓄率が減少する。
預金が減ることにより、企業へ資金が回らなくなる。
さらに景気が悪化し、ハイパーインフレーションが発生すると、お金の価値や信用がなくなり、貨幣経済が崩壊する恐れもある。
●デフレーションとは
物価が継続的に下落していくこと。デフレとも言う。
物の価値が下がり、お金の価値が上昇すること。
デフレの原因は、生産過剰により供給が消費者の需要を上回った場合に起こる場合と、技術革新や生産性の向上によりコストが削減され、商品が安くなる場合があります。
デフレが進行すると・・・
物価が安くなると、企業の利益も減少する。
すると消費者の収入も減ることになり、買い控えが起こる。
消費が減退することにより、さらに景気が悪化するという「デフレ・スパイラル」が発生する。
中央銀行は、このような行き過ぎたインフレ・デフレにならないように、適切なタイミングで金融政策を行う必要があります。
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