金融の基礎を知るための金融入門ガイド>日本金融の歴史について その1

日本金融の歴史について その1

日本では戦後、経済を安定化させるために様々な金融行政を行ってきました。

金融行政とは、企業間の取引決済の健全化や物価の安定など、金融システムを安定化させるために政府が行う公的介入のことです。

政府が行う金融行政には、規制を設ける・裁量的な行政措置などがあります。

以下に、過去に日本政府が行った金融行政についての歴史を記述していきます。

護送船団方式

第二次世界大戦以降、旧大蔵省が「護送船団方式」という一貫した金融行政を行ってきました。

政府が行う政策規制には、「事前的規制」と「事後的規制」があります。

●事前的規制とは
金融機関の経営状態について、金融当局があらかじめチェックして経営破たんを防ぐための規制です。

事前的規則には「健全的な経営を促進する規制」、あるいは、参入規制や業務規制のような「競争制限的な規制」があります。

●事後的規制とは
金融機関の経営が悪化した場合、その金融機関に対して改善を命じたり、市場から撤退させるための規制のことです。

「護送船団方式」の時代では、金融機関に対してさまざまな規制を設け、競争を制限することにより企業の経営破たんを回避し、金融システムを安定させていました。

戦争後は、事前的規制の「競争制限的な規制」を重視した政策がとられていました。

戦後の経済を成長させるため、旧大蔵省は金融機関を破たんさせることなく、金融業界については参入規制・業務規制を定め、営業内容についても細かな支持を与えるなど、大きな影響を及ぼしていました。

日本は「護送船団方式」により高度経済成長を迎えたものの、金融業界の国際的な競争力やリスク管理能力に対する認識が低下してしまったと言えます。

「日本金融の歴史について その2」につづく

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