資産を運用するための金融商品には、さまざまな種類があります。
ここでは、金融債と信託について記述します。
【金融債】
金融債とは、金融機関が発行する債券のことです。
金融債は、すべての金融機関が発行できる訳ではなく、特定の金融機関が資金調達のために発行できる債券となります。
金融債を発行できる金融機関は債券発行銀行とよばれます。
債券発行銀行には以下のような銀行があり、「発行根拠法」に基づいて金融債を発行しています。
●日本興業銀行
長期信用銀行法に基づいている
●東京三菱銀行
外国為替銀行法に基づき旧東京銀行が発行していたものを引き継いでいる
●農林中央金庫
農林中央金庫法に基づいている
●商工組合中央金庫
商工組合中央金庫法に基づいている
などがあります。
金融債には、大きく分けて以下のような種類があります。
●利付金融債(2〜5年)
毎年一定の利息が支払われる
●割引金融債(1年)
利息相当分が差し引かれた割引価格で発行され、期日に額面で償還される
【信託】
信託とは、財産を第三者に預けて、その運用・管理・処分を委任することです。
預けるのはお金のほか有価証券なども対象になります。
信託には、大きく分類して以下のような種類があります。
●金銭信託
信託期間が終了した時点で、運用財産を金銭で返還してもらうもの
●金外信託
運用していた有価証券などのまま返還してもらうもの
一般の個人が信託銀行に金銭を信託する場合は、ほとんどが運用方法などを概括的に指示した指定信託です。
信託銀行は複数の委託者から委託された金銭を合同運用する、「合同運用指定金銭信託」という形をとります。
これには、金銭を有価証券などに運用する「金銭信託」と、企業への貸付けなどに運用する「貸付信託」とがあります。
いずれも元本は保証され、予想配当率が設定されます。
また、複利運用され利回りの有利な商品にヒット・スーパーヒット・ビッグなどがありますが、ヒット・スーパーヒットには元本保証がありません。
