資産運用の方法には、「スーパー定期」や「譲渡性預金(CD)」という手法があります。
以下に、それぞれの特徴について記述します。
●スーパー定期
スーパー定期とは、預入金額が1000万円未満の定期預金を指します。
金利自由化の流れのなかで、自由金利の定期預金の最低預入額を引き下げるために導入された預金です。
1991年、スーパー定期は預入金額300万円以上で発売されました。
1993年、定期預金金利が完全自由化されたため、300万円以上という区切りは
なくなりました。
金利の自由化を受けて銀行間に競争が起こり、利息に差を付けている銀行もあります。
●譲渡性預金
譲渡性預金とは、「CD(Negotiable Certificate of Deposit)」とも呼ばれます。
譲渡性預金(CD)は、譲渡可能な定期預金を指します。
一般に銀行の預金には譲渡を禁止する特約がありますが、譲渡性預金(CD)にはこうした特約がなく、預金者が自由に第三者に譲渡できる定期預金を譲渡性預金と言っています。
譲渡性預金はアメリカで開発され成長した商品で、日本では1979年、金利自由化を進める第1号商品として、5億円以上で取引が始まりました。
金融機関以外に企業や地方公共団体なども参加できるオープン市場の有力商品となり、市場の拡大につながりました。
また、銀行の資金調達や企業の資金運用の多様化にも貢献しています。
このように、譲渡性預金は預金とはいっても、金利水準など資金の性格は市場性資金に近い取引といえます。
現在は1件5000万円以上、期間2週間以上5年以内の期日指定方式となっています。
そのほか、金利自由化を進めた商品にMMC(市場金利連動型預金)があります。
MMCとは、すべての銀行が同一金利を出す金利自由化商品ですが、定期預金の金利自由化が進み、現在は利用されていません。
1979年の譲渡性預金に始まった金利自由化は、1993年に定期性預金、1994年に流動性預金の金利が自由化されて、金利自由化は完了しました。
