デリバティブは、為替リスク・金利リスクなどの回避を目的としているため、他の金融商品にない特徴を持っています。
デリバティブの特徴を利用することによって、資金運用にどのような効果があるのかを述べていきます。
【ヘッジ効果】
英語で「垣根」を意味するヘッジは、「相場の変動リスクを回避する」という意味があります。
デリバティブ取引には、そのヘッジ効果が存在します。
〔例〕
◆商品先物取引・・・異常気象・災害などによる農作物などの相場変動リスクを回避することができる
◆通貨先物取引・・・外貨建て取引を行う場合、同時に同じ通貨の先物を売買することで為替リスクを回避することができる
【レバレッジ効果】
英語で「テコ」を意味するレバレッジは、金融業界では「少ない資金で多額の取引が行える」という意味で呼ばれています。
しかし、レバレッジが効いているということは得られる利益も大きいのですが、損失した場合の金額も現物取引より遥かに大きくなりますので、注意が必要です。
〔例〕
◆株式先物取引・・・証拠金が準備できれば、証拠金の何倍かの金額で株式の先物を購入することができる
【オフバランス効果】
オフバランスとは、企業の貸借対照表(バランスシート)に記載されないという意味です。
現物取引とは違い、先物取引の場合は取引時点ではまだ決済されていない状態であるため、帳簿には記載する必要がありませんでした。
このオフバランス効果のため、デリバティブ取引で評価損失があったとしても、決算上には表示されることはありません。
しかし、それでは問題があるということで時価会計制度により、現在は公表が義務づけられています。
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